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生存証明 その2(続き)
・・・なんかややこしいタイトルですみません(汗

「その3」にしてもよかったんですが、

前回の話の続きなので、こんなんなりました。



そう、僕は会社の宣伝広告のため、炎天下の住宅街に立ち尽くしていました。



会社のビラ配りのため(泣




まあ、いろんな事情が重なったため、こんな無茶な状況に放り込まれたのですが、

それにしても過酷過ぎる・・・



ま、うちの会社は小さい会社なので、なんでもやらなきゃいけません。

上司からの無茶振りに、いちいちぶーぶー言ってもしょうがありません。











殺意は抱いたとしても、ね・・・

(あ、でもこんなん書きますと、最近はしゃれにならないですね、反省はんせい)



まあそんなこんなで、住宅一軒ごとにビラ配り、スタートです。



僕は学生時代もこのようなバイトを経験しておりましたので、

そんなに違和感なくやれたんですが、その経験上、

ちょっと気になることがありました。


その、住宅街に住んでいる人たちの気性というか、傾向というか。


要は、チラシ配っても、文句いわれないかなあ、と(汗



詳しい地域は言えませんが、その地域は昔から住んでいる住民も多く、

近所に商店街などもある、いわゆる下町、なのです。




「・・・元気なおばちゃんとか出てくると、やっかいだなあ。」


なんだかお化けみたいな言い方で、失礼極まりないのですが、

30度を越える気温のなかだったので、一刻も早くチラシを配り終りたい一心でした。





しかし、僕の心配は、期待を裏切らぬ形で現れました。



僕らは一軒ごとに、チラシを郵便受けに入れていったのですが、

この日は気温が高いせいか、一軒家の玄関がたいてい開いています。



僕は地方の生まれなので、田舎では良く見る光景だったのですが、

都内でも、こんなに大胆にというか、無用心に開けられているのは

あまり見たことがなかったのです。



もちろん在宅しているからこそ、玄関を開けて、涼を取っているのでしょうが、

それは新鮮な光景でした。


そして、たまに、開いている玄関の奥から、住民の方が

僕らを見ているときもあるのです。でもそれは大抵、

「年寄り」。



そんな状況の中、炎天下で意識がもーろーとしてきた頃、

あるお宅の玄関に、ひとりのおばあちゃんがいました。





ランニングシャツと短パンしか着てないおばあちゃんが(激汗














「し、昭和のグラビアアイドルやあぁーー!!」

(しかも初期ですね、昭和初期。)




久しぶりに見る、無防備な女性(かなり年配)に思わず硬直していると、

おばあちゃんは、かすかに笑顔を見せながら

「誰?」「それなに?」「なにやってるの?」



意外に矢継ぎ早な感じで質問してきます。







その前に俺が聞きたいわ、

「なんでその格好で玄関にいんの!???」



ま、まあ、こんなことは田舎ではめずらしいことではないので、

(だから、都内では全く予想してませんでしたが)

なんとか気を取り直して、仕事で会社のチラシを配っていることを話し、

チラシを手渡しました。



おばあちゃん、

「ふーん、暑い中大変ねえ・・・」

と、チラシをちょっと眺めてましたが、ふと顔を上げると、




「頑張んなよ。」

と、にっこり笑ってくれました。






なんだか、はっとする笑顔でした。


別に、愛想笑いでもなく、苦笑いでもない。


なんというか、そう、昔僕がガキの頃、田舎で近所のおばあちゃんが

見せてくれた笑顔と全く同じ、本当に自然な笑顔。



なんというか、うなだれていたところに、ふわっと風が吹いて、

思わず顔を上げるような、そんな心地よさがありました。





・・・誤解がないように言っておきますが、僕は熟女好きとか

超熟女(なんか食パンみたいな語呂ですが)が好きというわけではありません(笑




が、しかし、なんだか気持ちが和んだのは間違いありません。


その笑顔が、その日で一番印象的な記憶でした。






「・・・お金出しても、あの笑顔はそんなに見れないな。」


炎天下のなかで頑張ったご褒美だな、と思うことにしました(笑






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生存証明 その2(続き) | Comments(2) | TrackBack() | 出来事

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コメント

*今晩は、マタハチローさん、原です。
暑い都会の中の、一陣の風のようなものですか?
暑い中でのビラ配りは、私も経験があります。同僚のYシャツが汗びっしょりになって、事務所で、絞っていたのを思い出します。
都会の中でも、住んでいる人は、昔ながらの日本人なんですね。もう、20年もすると、そんな風景は見られなくなるのでしょうか?それとも、今とあまり変わらないのでしょうか。ちょっと、興味が湧くところです。では、また!
posted by 原 竜也 URL at 2008/09/20 01:13 [ コメントを修正する ]
原さん

コメ、ありがとうございます。
そうなんですよ、滝のような汗、とはまさにこのことで、本人が干からびるくらい(・・・)
汗まみれなんですよね。

その日のおばあちゃんについては、僕の表現が稚拙で、
なかなか状況というか、その場の雰囲気が伝わりにくいと思いますが(汗
癒されたことはほんとです。

そう、昔の嬉しかった出来事の再現、といったところでして。
20年後も続いてくれれば、嬉しいですねえ。

posted by マタハチロー at 2008/09/21 08:09 [ コメントを修正する ]

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